iPhoneのバッテリーが劣化してきたとき(中古で購入したiPhoneのバッテリーが劣化していたとき)あるいは画面が割れた時等に非正規修理店(業者)でバッテリー交換や修理するという選択肢があります。
非正規修理店は街中にたくさん存在し、予約不要・バックアップ不要のことも多いことから手軽に利用できますが、当然メリットばかりではありません。
本稿では、非正規修理店でiPhoneの修理やバッテリー交換をするメリット・デメリット(リスク)についてまとめています。
非正規修理店で修理するメリット
手軽
冒頭でも述べましたが、非正規修理店にはデータそのまま修理出来たり、予約なしで最短30分ほどで修理出来る等AppleやApple正規サービスプロパイダにない手軽さがあります。
部分修理が可能
Appleでは、不具合のある箇所全てを修理する方針を取っています。
そのため、例えば画面割れはそのまま放置してバッテリー交換だけ行う、といったことが出来ません。
非正規修理店では、店舗によっては部分修理を受け付けてくれます。
支払い額が安定している・支払い方法が多様
Apple(正規サービスプロパイダ)に修理を依頼すると、修理見積額より実際の修理代金が高くなるケースが多々あります。また、支払い方法も現金かクレジットカードに限定されます
非正規修理店では、修理見積額より高額になることは少なく、支払い方法も現金・クレジットカードに加えQRコード決済やFelica決済(Quick Pay・iD、Suica等)が使えることが多いです。
安い
都会では価格競争が勃発しているため、Appleより安価な料金で修理してもらうことができます。
非正規修理店で修理するデメリット(リスク)
違法になる可能性がある
非正規店で修理を行うことにより、電波法違反となり「一年以下の懲役または100万円以下の罰金」に処される可能性があります。
低品質な部品を使われる可能性がある
非正規修理店の中には品質の悪い部品を使う修理店があります。
非正規修理店で修理したことによって「タッチ感度が悪くなった」「色味が変になってしまった」「カメラの画質が下がってしまった」という事例が多く報告されています。
修理技術が保証されていない
非正規修理店の修理技術は保証されていません。
修理技術が粗悪な修理店に依頼してしまうと例えば、防水・防塵性能が失われてしまう、カメラの手ぶれ補正が弱くなってしまう可能性があります。
一部機能が使えなくなる可能性がある
バッテリーの最大容量が確認できなくなったり、生体認証(FaceID/TouchID)が使えなくなるなど、一部の機能が使えなくなる可能性があります。
AppleCare+の権利がはく奪される/Appleで修理できなくなる可能性がある
非正規修理店で一度でも修理を行うとAppleCare+の権利がはく奪されます。
つまり、今後、割引価格で修理を受けることが出来なくなってしまいます。
場合によっては、Apple公式での修理が一切できなくなってしまいます
AppleCare+には修理料金が優遇される他に操作方法のサポートを受けられる特典がありますが、この特典も使えなくなる可能性があります。
価値が下がる/賠償金を請求される可能性がある
非正規部品が使われたiPhoneは下取りや中古で売る時に査定額が大きく下がります。
特に下取りだと値がほとんどつかないこともあります。
最近はiPhoneを一定期間レンタルする方式(例:スマホおかえしプログラム)も増えてきていますが、返却する時に非正規店での修理が確認されると賠償金を請求される可能性もあります。
非正規修理店のおすすめの利用方法
非正規修理店で修理をするのは、デメリットの方が多い・大きいため基本的におすすめしませんが、非正規修理店を利用する場合は、以下の点に注意して利用することをおすすめします
総務省登録修理業者で修理する
非正規修理店には、大きく分けて「総務省登録修理業者」と「総務省非登録修理業者」が存在します。
総務省登録修理業者(総務省修理登録店)は非正規修理店の中でも、総務省の認可を受けた店舗です。
総務省が関わっているだけあって、「電波法違反にならない」「良質な部品が使われている」「一定以上の修理技術力がある」といった特徴があります。
古い機種・サブ端末の修理・バッテリー交換に利用する(メイン端末の修理に利用しない)
サポートが切れた端末や中古で購入した端末、サブ端末等は非正規修理店での修理・バッテリー交換がおすすめです。
こういった端末の修理やバッテリー交換に時間やお金をかける意味はあまりないからです。