最近一般的になってきた感のある、1台のスマートフォンで2枚のSIMを使うデュアルSIM(運用)AndroidでデュアルSIM運用する時は特段気を付けることはないのですが、iPhoneでデュアルSIM運用する時はSIMの組み合わせに気を付ける必要があります。
本稿では、iPhoneでデュアルSIM運用する時に注意したいSIMの組み合わせについて解説します。
格安SIM×格安SIMの組み合わせは基本的に不可能
少なくともどちらか片方をMNO・サブブランドにする必要がある
格安SIMを使う(格安SIMでデータ通信する)場合、APN(アクセス ポイント ネーム)設定というものをする必要があります。
iPhoneの場合、APN構成プロファイルをiPhoneに保存してAPN設定をするのですが、APN構成プロファイルは1つしかインストールできません。
そのため格安SIM×格安SIMの組み合わせだと、どちらか片方しかデータ通信ができない状態になってしまいます。
SIMを切り替えるたびにAPN構成プロファイルも切り替えれば「格安SIM×格安SIMの組み合わせ」でも使えなくはないものの、現実的ではありません。
MNOやサブブランドにはSIMカード自体にAPN情報が保存されているため、APN構成プロファイルは必要ありません。
MNO・サブブランドにあたる通信キャリアは次の通りです。
①au/②Docomo/③SoftBank/④楽天モバイル/⑤UQ mobile/⑥Y! mobile。
また、大手3社が提供するオンライン専用プラン(⑦povo/⑧ahamo/⑨LINEMO)もAPN構成プロファイルは必要ありません。
IIJmio(データeSIM)/BIGLOBEモバイル(タイプA)はAPN構成プロファイル不要
例外として、⑩IIJmioのデータeSIMと⑪BIGLOBEモバイルのタイプAはMVNOでもAPN構成プロファイルが不要なため、他の格安SIMと組み合わせて使うことができます。
iPhoneでデュアルSIM運用する場合、先述した①~⑨のSIMと合わせて、少なくともどちらか片方のSIMは①~⑪のいずれかのSIMにする必要があります
同じ格安SIM業者のSIMでも組み合わせ不可
APN構成プロファイルはSIMごとに必要な為、同じ格安SIM業者内のSIMであっても組み合わせられません。回線種別(au回線/docomo回線/SoftBank回線)が同じであっても不可能です。
例えばmineoの物理SIM(au回線)とmineoのeSIM(au回線)といった組み合わせでもデュアルSIM運用できません。
音声通話・SMSはAPN構成プロファイル不要で使用可能
APN構成プロファイル(設定)はデータ通信をするために必要なものなので、データ通信はせず音声通話やSMS専用として使う場合は必要ありません。
かけ放題などのオプションも問題なく適用されます。
どうしても格安SIM×格安SIMで使いたい場合はAPN構成プロファイルをiPhone本体に保存しよう
どうしても格安SIM×格安SIMで普通に使いたい(両方のSIMでデータ通信を行いたい)場合、APN構成プロファイルをiPhone本体に保存することをおすすめします。
iPhone本体に保存しなくてもSIMを切り替える前に、切り替えたいMVNO業者のサイトに行ってAPN構成プロファイルをダウンロードすれば大丈夫ですが、手順を間違えると両方のSIMで通信できなくなってしまうため、iPhone本体に保存することをおすすめします。
保存方法については下記記事で紹介しています。