筆者の知り合いに、シニア向けスマホ(かんたんスマホ/らくらくスマホ)を購入し、後悔している高齢者がいます。
その高齢者にシニア向けスマホを買って後悔した理由やアドバイスをいただいたので紹介します。
シニア向けスマホを買って後悔した3つの理由
周りの人に聞けない
シニア向けスマホはUIがiPhoneや一般的なAndroid搭載スマートフォンと大きく異なります。
分からない・困ったことが出て来た時にiPhoneや一般的なAndroid搭載スマートフォンを使っている人に質問してもシニア向けスマホの操作方法を教えてもらったり、代わりに操作してもらうことはほとんど不可能です。
SNSで「かんたんスマホ」や「らくらくフォン」といったワードで検索すると「操作方法聞かれたけど全然分からない。難しい」という阿鼻叫喚の投稿が数多く投稿されています。
見落としがちなポイントですが、SNSにこのような投稿をしているのはシニア向けスマホを使っている本人ではなく、少なくともSNSを使えるほどにはスマホやネットに関する知識がある人です。その人が「分からない」と嘆いていることからもシニア向けスマホはかんたん・らくらくでないことが分かります。
動作の遅さ
シニア向けスマホに搭載されているSoCは低スペックな上に、機種によっては誤タップ防止のためアプリをタップするだけでは開かず、アプリを長押しして更に押し込むような動作をすることでようやく開けるようになっているものがあります。
使い始めのころは「誤操作しにくくていい」と思っていたのですが、スマホに慣れてくると、動作や反応が遅いと感じてしまい、ストレスになったと言います。
自分のスマホは「写真を撮る」「撮った写真をLINEで家族に送る」それぞれに時間がかかっている傍ら、仲間が写真撮ってすぐ家族に共有しているのを目の当たりにした時には得も言われぬ気持ちになったと言います。
カメラ性能
シニア向けスマホのカメラ性能はかなり低く、お世辞にも良いとは言えません
仲間の撮った写真と比べて自分の撮った写真はかなり貧相なクオリティーで、残念な思いをしたといいます。
シニア向けスマホはどんな人におすすめ?インタビュー結果
ガラケーの延長線上としてしか使わない人、どんな些細な困りごとでも周りに頼らずショップに聞きに行くことを徹底できる人におすすめだと返答。しかし「極力おすすめしない」とのことでした。
スマホはガラケーよりたくさんのことが出来る分、使っていくうちに色々なことをしたいと思う可能性が高い。ガラケー代わりとしてしか使わない、と決めていても周りの人に「せっかくスマホ持ってるんだからもうちょっとスマホっぽい使い方しないと損だよ」等と説得され、スマホっぽい使い方をしようと思う可能性が高い。でもスマホとして使うには極めて使いづらい、ストレスがたまるとコメントをいただきました。
また、周りの人に頼らないと決めても、ついつい身近にいる人に頼りたくなるのが人間の性。「これくらいならわざわざショップに聞きに行くまでもない」と周りに聞いてしまい、トラブル(といったら大げさかもしれないが)になる可能性がある、ともコメントをいただきました
家族と一緒の機種にするのが一番
同居している・していないに関わらずサポートしてくれる家族がいるならその家族と一緒の機種にするのが一番だというコメントも頂きました。
これには筆者も同感です。
サポートする側の目線で考えると、同じ機種なら相手のスマホの画面を見れない状況…例えば電話越しであっても「設定アプリを開いて上から12番目の項目の『一般』をタップして…」等と細かく操作方法を指示できます。筆者も遠方に住む親せきに操作方法を聞かれることがあるのですが、ほとんど同じ機種(ナンバリングが違うがiPhoneにしてもらっている。iPhoneの場合、機種によるUIの違いがほとんどない。)にしてもらっているので、スムーズに問題解決に導くことが出来ます。