本稿では高齢者がスマホを持ちたい・スマホに変えたいといった時に、らくらくスマホ・かんたんスマホ、シンプルスマホといった類のシニア向けスマホにするのをあまり推奨しない理由とその理由について紹介します。
おすすめしない理由:操作方法を聞かれた時に答えられないため。
シニア向けスマホはUIや操作方法が一般的なスマホとは大きくかけ離れています。
一般的なスマホユーザーが質問に応答したり、代わりに操作することはかなりハードルが高いです。
実際「らくらくスマホ 難しい」といったワードでSNSで検索すると「操作方法聞かれたけど私も分からない。難しい!」「設定とか聞かれた時にいちいち検索しないと分からないから全然”らくらく”じゃない」といった阿鼻叫喚の声がごまんと投稿されています。
シニア向けスマホの独特なUI例
・フリック入力が出来ない
・アプリを起動するのに長押し/押し込む動作が必要
・マナーモードの設定や機内モードON/OFF項目が電源ボタン長押し後に出てくる
・Google Playストアがない(アプリ追加はdメニューから)※最近のシニア向けスマホにはGoogle Playが搭載されています。
・インストールしたアプリが全て「その他の機能」に格納される。(いわゆる「ホーム画面」にアプリを配置できないため、アプリを起動するための手数が多くなる)
家族が使っているスマホにするのがおすすめ
高齢者からスマホにしたい・スマホを持ちたいと相談された場合は、家族(教えてあげる人、一番スマホに詳しい人)が持っている機種と同じ機種にすることをおすすめします。
同じ機種なら、同居していなかったり外出中でも、電話越しに「設定アプリ開いて、上から何番目にある△△って書いてあるところをタッチして…」と一緒に操作しながら教えられるためサポートが圧倒的に楽です。
(スピーカーフォンのやり方や、通話中に画面を操作しても電話が切れない事を事前に教えておくといいでしょう。)
「らくらく」や「かんたん」というネーミングに騙されないようにしましょう。
シニア向けスマホのメリット
一応、シニア向けスマホも以下のようなメリットがあります。
独居や老夫婦だけで暮らしており、周りに相談できる身内がいない・あるいは近所の人がシニア向けスマホを使っているという場合はシニア向けスマホを購入するのもいいかも知れません。
サポートが充実している
通常のスマートフォン向けのサポートに加え、シニア向けスマホ専用の窓口があり、電話で専門のオペレーターに相談することができます。
UIがほとんど変わらない
iPhoneやAndroidだと機種変更やOSのアップデートでUIが変更されることがありますが、シニア向けスマホはほとんど変わる事がありません。
一度操作方法を覚えたらそのメーカーのシニア向けスマホを使い続ける限り、スムーズに使い続けることが出来ます。