日本通信SIMのデメリット

MVNO

最近注目が集まってきている感のあるMVNO、日本通信SIM。
本稿では、実際に日本通信SIMを契約している筆者が日本通信SIMのデメリットについて解説します。

日本通信SIMのデメリット

開通日-1日が締め日になる

例えば15日に開通した場合、毎月15日~翌14日までが毎月のデータ通信のサイクル(課金サイクル)となります。
複数のSIMを契約している場合、他の多くのSIMとは課金サイクルが違ってくる点に注意が必要です。

解約(MNP)する場合も締め日までに解約(MNP完了)するように注意しましょう。

SIM管理が面倒だと感じたり、よく分からなければ1日に開通出来るようにタイミングを考えて契約手続きしましょう。1日に開通させれば、他の多くのSIMと同様毎月1日~月末日までが課金サイクルとなります。

(ただしMNP転入してくる場合、前の通信事業者を1日使ったことになってしまいます。前の通信事業者がMNP転出月の料金は満額請求としていた場合、短時間しか使っていないのに1か月分の料金をまるまる支払うことになってしまいます。)

通話料金は暦歴で計算される

通話料金の計算はデータ通信の課金サイクルに関係なく暦歴となります。

ただしプラン変更時は新プランの課金サイクル開始日から、または、旧プランのサイクル終了日までが通話定額の適用となります
「無料通話だと思っていたのに有料だった」とならないように注意しましょう。
詳しくは下記の記事で解説しています。

データ通信量が累計でしか分からない

マイページで調べられるデータ通信量はこれまで(サイクル開始日から当日まで。当日のデータ量は反映されるまでにタイムラグがありリアルタイムではないため、実際は表示されてる通信量より多めに通信していることが多いです)の累計通信量だけで「昨日何MB使った」「一昨日何MB使った」といった日毎のデータ通信量を調べることは出来ません。

「昨日、いつもより多めに通信したけどどれぐらい通信したんだろう」と疑問に思っても知ることは出来ません。

高速/低速の切り替えが出来ない

通信事業者によっては高速通信と低速通信を任意のタイミングで切り替えられて、低速通信で通信している間は通信量を消費しない(ギガが減らない)…つまりギガを効率的に使うことが出来ますが、日本通信SIMは任意のタイミングで通信速度を切り替えることが出来ず、ギガを効率的に使うことが出来ません

低速通信が使い物にならない(合理的シンプル290プラン)

筆者が検証した結果ではありますが、合理的シンプル290プランの低速時の通信速度は推定16Kbps以下で、全く使い物になりません。

合理的シンプル290プラン以外のプランの低速時の通信速度は128Kbpsのようです。

データ量の繰り越しが出来ない

プランに応じて1GB~30GBまで初期容量がありますが、初期容量を使い切れなくてギガが余っても翌月に繰り越すことは出来ません。

データチャージにタイムラグがある

上限値に達した状態で上限値を変更(データチャージ)してもすぐには高速通信できません。
上限値を変更してから5分以上たってようやく高速通信ができるようになります。

上限値を変更するとプラン変更手続きがキャンセルされる

例えば合理的シンプル290プラン(上限値1GB)で使っていて、合理的みんなのプラン等他プランに変更手続き後、合理的シンプル290プランの上限値を変更(1GB→2GB)すると、次のデータ通信の課金サイクルになってもプランは「合理的シンプル290プラン(上限値2GB)」のままです。

上限値を変更した場合は、再度プラン変更手続きをする必要があります

docomo回線しか選べない

docomo回線が入りにくい場所で生活していたり、使っている端末がdocomoのバンド帯にフル対応していない場合は、「繋がりにくい・速度が出ない」となる可能性があります。

クレカを持っていないと契約できない

口座振替やデビットカード、コンビニ払いは出来ません。
ただし、SNSには住信SBIネット銀行のデビットカード(ミライノ デビット PLATINUM限定?)とkyashで契約出来たとの投稿があります。(住信SBIネット銀行のデビットカードやkyashを作って契約できなくても責任は取れませんので悪しからず。)

支払いに厳しい

決済に失敗した場合、即座に通信・通話が止められます。
失敗した理由がクレジットカード側の障害などこちらに非が無くても止められてしまいます。

eSIM発行に時間がかかる(eKYCだと即日)

eKYCで本人確認せずにeSIMを申し込んだ場合「住所確認コード」なるものが自宅に配送され、そのコードをwebサイトで入力することでeSIMプロファイルの発行が出来るようになります。

「最短即日で使える」「環境にやさしい」といったeSIMのメリットを全く享受出来ません。

eSIM再発行手数料が高い

機種変更などでeSIMを別の端末に移行するたびに1100円もの手数料が発生します。
MNOでは無料なことが多いですし、他のMVNOでは220円~440円、高くて550円なのでかなり高いと言えます。

問い合わせ受付時間が短い

チャットによる問い合わせは平日の10:00~12:00、13:00~18:00(最終受付17:45)
電話による問い合わせは平日の10:00~17:00に限定されています。
休日は問い合わせることが出来ません。

メールであればいつでも問い合わせできますが、回答までに時間がかかる上に、期待した回答が得られない可能性もあります。

会社勤めしている人は相談しにくいと言えるでしょう。

Povo2.0やLINEMOと組み合わせて使いたい

繰り返しとなりますが日本通信SIMは支払いにかなり厳しく、クレジットカード側の障害などこちらに非が無い理由で決済できなくても回線を即座に止められてしまいます。

万が一決済エラーが発生し、回線が止められても通信環境を維持できるよう他の回線と組み合わせて使うことをおすすめします。

日本通信と組み合わせるのにおすすめのSIMはPovo2.0かLINEMO(ミニプラン)です。

Povo2.0なら月額0円~(実質月額37円~)とほとんど負担なく回線の追加が出来ます。
LINEMO(ミニプラン)だと990円の負担が発生しますが、キャリア品質の高品質な通信が3GB利用できます

またPovo2.0はAu回線、LINEMOはSoftBank回線なので決済エラー発生時以外の対策…例えばdocomoもしくは日本通信で通信障害が発生した場合、docomoの電波が無い(弱い)ところに行った際の対策にもなります。


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